アジャイルサムライ読書会(湯島道場) 第四回 風の巻に参加してきた #agilesamurai #湯島道場


(写真:上野公園 西郷隆盛像。まぁ風貌・雰囲気的に『サムライ』と当たらずともという感じで…)


前回第3回から夏休み期間を挟んで2週間ぶりに開催された第4回。会場はこれまで同様株式会社アルティネット様会議室。今回は私自身夏休み期間中だったこともあり、昼間辺りから湯島・上野辺りを徘徊しつつの夜に湯島道場参戦!という形でした。

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

The Agile Samurai: How Agile Masters Deliver Great Software (Pragmatic Programmers)

The Agile Samurai: How Agile Masters Deliver Great Software (Pragmatic Programmers)

アジャイルサムライ』読書会公式&ポータルサイトはこちら。

また、『アジャイルサムライ』読書会湯島道場に関するページは以下。


読書会第4回の範囲は第4部(9章〜11章)。目次レベルの内容がこちら。

第IV部 アジャイルなプロジェクト運営
  第9章 イテレーションの運営: 実現させる
    9.1 価値ある成果を毎週届ける
    9.2 アジャイルなイテレーション
    9.3 【急募】アジャイルチーム【切実】
    9.4 ステップ1:分析と設計:作業の段取りをする
    9.5 ステップ2:開発:作業する
    9.6 ステップ3:テスト:作業の結果を確認する
    9.7 カンバン
  第10章 アジャイルな意思疎通の作戦
    10.1 イテレーションでやるべき4 つのこと
    10.2 ストーリー計画ミーティング
    10.3 ショーケース
    10.4 イテレーション計画ミーティング
    10.5 ミニふりかえり
    10.6 デイリースタンドアップ
    10.7 自分たちに合った手段を選ぼう
  第11章 現場の状況を目に見えるようにする
    11.1 これは……荒れる!
    11.2 貼りものの作り方
    11.3 チームの意思を明確にする
    11.4 プロジェクトで使う言葉を共有する
    11.5 バグを監視する

アイスブレイク

今回は湯島道場初参加者はゼロ。そして今回は何と、湯島道場の"師範代"として名を連ねていた3人のうち2人(残り1人はこれまでにも数度湯島道場に顔を出して頂いているRyutaro YOSHIBA(TwitterID:@ryuzee)さん)が一挙に第4回湯島道場に登場!という何とも贅沢な顔ぶれに。

LT

  • 読書会、いろいろ本を買われているけど…
  • アジャイル本TOP100が最近公開された。
  • 書籍内、単語がいろいろ書いてある
  • 書籍内に載っている各種の単語、覚えられますか?
  • 覚えてもハマる訳ではない。
    • 『うちの現場では・・・』
  • 10章内のフレーズ:『やりかたはひとつじゃない』
    • 自分たちが有効だと思うやり方をやればいいんだよ
  • バランスが難しい
    • 良かれと思って外したら・・・
  • どうしますか?
    • 本にもあまり書いていない事も多い。
  • 基本に帰ろう。
    • アジャイルソフトウェア宣言
    • 実現するための方法論。ここに戻れば。
    • 後は『インセプションデッキ』。
      • ここに照らし合わせれば答えが出てくるのでは。
  • 真摯さ、勇気が大事。
  • 10章終わりでマスターセンセイが提示している4つの例題。
    • 試されている。
  • 今の状況を鑑みてやらないならやらないで。
  • 魂!
    • 良いものを作りたい
    • お客さんによろこんでもらいたい
    • ・・・等々
    • 怒られても別にこだわりない、って人じゃぁ…

  • 出来る(WFでも!)(※氏の経験談)
    • WFでもアジリティは高かった。
  • 3名ほどだったが各自自発的な行動で質の高いアプリを構築していた。

  • アジャイルは『度合』です
    • どのくらいのアジリティが発揮できるか
    • 手法、その狙いに立ち戻った後に『自分出来る事』を。
  • 答えはひとつっじゃない。
  • 手強い開発をしよう。

  • 訳者あとがきに書いていた内容でした。
  • 何度読んでも、心にしみる良い本。
  • それだけ素晴らしい本です。

座談会

前回同様に、LT講演者である@norihei_siba さんの呼びかけからスタート。

  • ●現実的な事書いてあるなぁ〜
    • 結構読んでる。6周くらい?
    • (アジャイルサムライに)洗脳されはじめてきてるかも...
    • 用語がこの本で統一されてきたかも
    • ツールを何で使うのか
      • フィードバック
      • 期待マネジメント
        • 意識していなかった。
        • 喜ばれたい、モチベーション的な期待はしてたけど。
        • この書籍は『期待させすぎない事』についても言及。
  • ●今やっている仕事が力仕事的な地味な仕事
    • モチベーションは下がる
    • 昨日よりも今日、比較。
    • 振り返り。
    • 生産性が下がる一方だな・・・
    • モチベーションを保つ方法を考えて実践するようにし始めた。
  • ●特にないかな…
    • ユーザーストーリー作成の方法を変えたかも。
  • ●プロジェクトがやろうとしている事が明瞭になった。
  • ●あんまない。
    • WFの中でがちがち開発。
  • ●本を置いたことで興味を持つことが増えた
    • サムライがキーワード?
    • 読みやすい。
    • 実践的。
    • 参考にするプロジェクトも出始めてきている。
  • アジャイル手法は『アジャイルサムライ』が出る前に取り組み始めた
    • 色々やってきた中での悩みの解決策があったりして面白い。
  • ●見積もり苦手、怒られた。
    • FPと違う点:アジャイルは相対的にものを見積もる。
    • FPで見積もれないようなところでも融通が利き、コツがつかめた。
  • ●会社に置いておいたら新メンバーへの説明がしやすくなった
    • 『まずこれを読んでください』/あとはプロジェクト独自の点を補足するだけで楽になった。
  • ●インせぷしょんデッキ:ご近所さんを探せ
    • ご近所さんを知る行動、知ろうという意識が高まった。
    • メンバーが集まってどういう人がいるのか、引継ぎが楽になった。
  • ●書籍のレビューをしました。
    • (アジャイルを)人に説明しやすくなった。
    • 約10年前はあまり良い言われようでは無かった。
      • 語彙が整備されてきた
      • きちんとビジネス価値にフォーカスした形で広まっている。
      • きちんと手法として磨かれて生き残ってきた感がある。
  • ●より実践的な事が書いてある。
    • どんな流れで行っているかの内容が分かった
    • アジャイル経験が浅いので、より実践的に順を追って描かれているこの本は参考になった。
  • アジャイル本を読んだことが無かった。
    • アジャイル開発の原則を知らなかった
    • すごく感銘を受けた
    • 意識するようになった
    • やっている意味をなんとなく理解していたかも
    • 社内読書会しています
    • (同じ会社の先輩である)角谷さんの熱さを知った。
  • ●査読に関わっていました。
  • ●格好悪い事をを言えるようになった
    • 会社の圧力に挟まれながら『何とかできます・・・』という事が多かった。
    • 誰のためにもならない・・・
    • 問題が起こったときに助けを求める
    • 平気で言えるようになった
    • 会社の中でアジャイルというものの認知度が上がってきた
    • テクのロジックアートの方が来社された。色々話を聴いた。
      • アジャイルの人が来るらしいよ?』(へぇ〜)※以前は反応すら無かった。受け入れられてきた感じがある。
  • ●一番変わった:アジャイルサムライが出た時にドラッカーTOCを読んでいた
    • 良い質問、適切な質問をしなさい/やらないことリスト等、ピンポイントではまった部分があった。
    • ビジネススキルの観点からも、向上した気がする。
    • 都度都度の質問の仕方。
  • ●現場ではアジャイルやったことなし。
    • 勉強はなんとなく。がっつり読んだものはあんまなかった
    • 簡単だった(読みやすかった)
    • 理解できた気になった→やってみるに移りやすくなった
      • タスク濃度
      • 一人タスクボードを実践してみる予定。
      • 周りの人にも見えて、気を使ってくれた?
      • チームの人とかにも目に付いた。
      • 鉄は熱いうちに打て
        • →A3用紙に看板を作ってみている段階。
      • 言葉が平易。
      • 絶妙な翻訳度合。
        • チームで受けたポイント多数。
          • 『あばばば』
          • 荒ぶる四天王の絵の粗さ
    • DevLOVE道場参加します(チームで)
      • 参加の敷居を下げてくれている。
  • ●ユーザーストーリー作成
    • ペルソナ作成
    • 都度都度の機能について、真剣に考えるようになった
    • ゴールまでのプロセスが明瞭になった
    • アジャイルの根本:透明性
      • 意識が高まってきた。
    • アジャイルの方法、状況次第で取捨選択可能に。
  • ●いままでWFのみ、イメージとしては『AG vs WF』だった。
    • 同僚、先輩後輩に広め始めている。現在一人確保した。
  • ●失っていた真摯さ、勇気
    • 本読んでいるときは『そうそう!』
    • シゴトではちょっと心折れたり、嘘ついたり・・・
    • 読んでみてページをめくるたびにへこむ
    • 昔はもっとキラキラしてたのに・・・
    • 何がいかんのか、を思い出させてくれた本。
    • 読書会参加で定期的に読んでいる。

…と、ここまでは参加者全員による『変わった点』のふりかえり発表的なスタイルで進行。その後次の問い掛けが発せられ、議論は再び加熱。

  • カンバンを導入されている人がいれば話を伺いたい。
    • (本流からは逸れるけど)運用業務が多かったりします
    • カンバンという言葉は聞いたことがあるけれど
    • カンバンをやる事のメリット
    • 導入してみたいと思っているけど!
    • 個人的な悩みがある
    • そもそもカンバンで期待をコントロール出来る?
  • 同時に複数の案件を一気に言われ『いつまでに出来る?リリース日を確定してください』…こういうのには有効なのか?
    • やってます。
    • リリース日複数もあります
    • 日にちが被る。
      • 1個のカンバンで同時に走らせている
      • 内容がクリティカルなものも多い
      • ざっくり見て、無理ならちゃんと言っている
    • 『Doing』の条件を厳守(同時並行可能なタスク数はn個までとか)
      • とは言え、割り込みもあり得る。
      • 『Wait』を作り、緊急対応用に逃がしている
        • 『Wait』にも制限(リミット)を設ける
          • 溢れた場合は情シスに連絡『まわりません!』
      • 『Freeze(メーカー問い合わせ中)』というのも作っている
        • ここにはめったに落ちてこない。
        • ここにあると気分的によろしくない
    • うちはアレンジしてない。そのまま
      • 正統派。
      • 週ごとに分けて、誰がやっているかを
      • 週に入るものをタスクとして
      • 遅れも確認できるような見せ方を
  • 新規開発なので割り込みってのは無い。
    • 運用/新規開発…対応方法はコンテキストによっても変わるかもしれない。
      • 状況を認識してもらった
      • 周りの会社の人間が何とかするしかないのでは。
      • 認識してもらう事が大事。
      • そこで処理してもらえなかったらどうするって話だけど
    • どの順番で何をやるかを認識
      • @t_wadaさん、@moriyoshiさん、@ryuzeeさんを交えて社内でScrum Boot Campのワークショップを開催。
        • マルチタスクは無理だよね』を認識。
        • 1つずつシングルタスクで処理。
  • 割り込みがあった時の緊急対応について
    • 今やっているタスクは終わらせてから対応する。
      • 理由:お客さんがミスを恐れるので。
      • もうすぐ終わるのなら待ちます。
      • 重くないものをやっている人に頼むことも多い。
  • データセンターを持ってるので、幾つかのプロジェクトとかを預かっている
    • 契約、形態によりカンバンの効果を周囲に発揮できない場合もある
    • 忙しいときは『***のタイミング/***時位に着手できます』と明確に伝える
    • そもそも、(タスクを)突っ込まれたときにねじ込んじゃうのが問題な気もする
      • 突っ込んでくる方とのコミュニケーションが大事。
      • 見積もりをタスクとして盛り込ませる必要があるのかもしれない・・・
  • ★タスクボードでどんな運用をしている?何に一番効果を発揮している?
  • 最近各所で色々聞いて回っている。『一番透明性の高い、且つカスタマイズし易いカンバン/タスクボードの手法は?』
    • 皆聴きたい。
    • 華やかなツールではないか。>タスクかんばん、スクラムボード
    • カスタマイズ情報が聞きたいな〜。
    • あんま本に載ってはないけど、こういうのは…
  • ストーリー・タスクを両方ボードに載せている人いる?
    • ハイブリッド派(ストーリー・タスク両方を載せる)結構多い。(参加者の4割〜半数近くがハイブリッド派で挙手していた)
    • ストーリーのみ:
      • バーンダウンチャートの単位も『ストーリー』でやってるので、どうしても横ばいになってしまう。または階段風。
      • タスク単位だと斜めになるんだけど・・・もどかしいところでもある。
  • カンバン関係で気になっている。
    • 壁が無い。ボードをはるにしても床か天井。
    • 工夫している人がいたら教えてほしい。
      • でっかい段ボールを加工して使ってます。
        • 模造紙を貼って。
        • 今は壁にやってます
        • 棚等を有効利用(立てかけたり)
        • ホワイトボードを買える?帰るけどレイアウトを変える権限が無い・・・
        • 段ボールなら画鋲で止めてもいいかも
        • 段ボール+ホワイトボードのハイブリッドも。
      • 270cmで2万位します。>磁石タイプ
  • カンバンについてのイメージ:
    • 朝会(的な打ち合わせ)はどこ(のタイミング)でやる?
    • イテレーションが無い、と書かれているので混乱してるかも。
    • 朝会はやるんだろうけど、振り返りは?
      • 手が空いたらすぐやる→その際の振り返りポイントは?
      • アジャイルでは朝会をやりなさいとは言ってない
    • ふりかえりは2週に一遍やっている。または大きなリリースの後
      • クッションを置かないとバテる。実際一人燃え尽きかかった人がいた。
      • そういうイベントは定期的に盛り込むべき。
    • 見積もりはみんなで?
      • モノによるが、割り込み的なものは1人でやっている(そんなブレは無いので)
    • ふりかえり内で、完全終了したものをみんなで破るタイムを設けている。
      • お客さんのレビュー(報告会)が終わったら。


このタイミングで座談会終了。今回は皆さん『カンバン/タスクボード』に興味関心が強かった傾向で、1時間の間ほぼこのテーマで議論が進む、という展開に。カンバン/タスクボードという仕組み自体、アナログでも直ぐに取り組みやすく、且つ様々な手法が各所で取り入れられている(それでいてその辺の改善・効率化に関する情報がそれほど共有化されてない現状がある)というのもあり皆さん共に現場の取り組み方を紹介しつつ、白熱しておりました。

ワールドカフェ

10分少々の休憩を挟みつつ、ワールドカフェタイムへ。

とその前に、今回のスイーツ。今回はこちらのお菓子達でした。

『サクサク侍』に関してはこの日に合わせて熊本から取り寄せた(関東・都内では売っていない)という事です♪

ワールドカフェ自体については、座談会で『カンバン』について話し通した影響もあってか、皆さんそれ以外のテーマでお話をされていたようです(今回は初参加者が居ないという事もあり、思い思いのテーマでどうぞ!という形式でした)私が居たグループも『意思の疎通』というテーマで議論を進行。発表は前回同様Twitterで120文字以内にまとめてツイート。以下は今回の発表ツイートです。

また、お知らせとして以下のイベントについても言及。

Scrum Gathering TokyoについてはDay1:10/19(有料),Day2:10/22(無料)両日共に関心が高かったですね。自分もDay2は参加申請済み・Day1についても検討中ですが参加に心動きつつある状況です。(^_^*)

XP祭りについても、今回の読書会の参加者中半数以上、6〜7割が参加というこちらも非常に高い関心度。開催が楽しみですね。

懇親会

今回も懇親会参加。何かこのまま行くと湯島道場本編+懇親会皆勤賞を狙えそうな感じになって参りました(笑) 今回の懇親会は10人ちょっと割る位でこれまでと比べて若干少な目でしたが、今回も中身の濃いひとときとなりました。下の写真は懇親会会場のうどんメニュー。とうもろこし何とやらという名前で詳細は忘れましたが、とろとろ&濃厚で非常に美味でした!

湯島道場次回第5回開催は2011/08/31(水)の予定です。他流試合の日程も決まり(2011/09/18(日) オラクル青山センターにて開催予定)合同イベントに向けて盛り上がっていく事が予想されますので今後もアジャイルサムライ読書会からは目が離せませんね!(キリッ)