リーンスタートアップについて平鍋さんに聞く会に参加してきた #lean_hiranabe
XP祭りでお姿を拝見していた平鍋さんの講演(というかお話)があるというので参加してきました。平鍋さんの講演を拝聴するのは今回が初めてです。
(ちなみに懇親会ではほんのちょこっと会話→サイン&写真も頂いたりもしました。非常に得難い、貴重な体験でした…)
今回講演のテーマはタイトルにもあるように『リーンスタートアップ』。個人的には『フレーズは最近良く聞くけど、その中身までは…』という初心者状態でした。
お話を伺う上で少しは本読んだり予習しておくべきだろうな〜と思いキーワードでざっくり情報を漁ってみる。そして実は書籍も1冊、ワードが出た頃(200x年?)に購入してたのがあったのでそれを読んで臨もう!
…と思っていたのですがここ最近は時間が取れず、ほぼ完全初心者状態での聴講な私めでした。反省。(^_^;)
会場は株式会社VOYAGE GROUP(旧ECナビ)。社名変更以後初の来訪となります。
講演は比較的ゆるやかな雰囲気でスタート。1時間程『リーンスタートアップ』に関する解説、そしてその後は時間まで質疑応答(ディスカッション)という形式です。
平鍋さんによる講演 19:15〜20:15
- 自己紹介
- 青いリーン本、読んだ人?
- 僅かながら挙手。倉貫さんも参加されており、この書籍に関しては読んでいたそうです。
- 作者: Eric Ries
- 出版社/メーカー: Currency
- 発売日: 2011/09/13
- メディア: ハードカバー
- 購入: 3人 クリック: 64回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
- 一番自分で力を入れているプロダクト:astah*(旧Jude)
-
- ミッション・リスク分割型ビジネスとWF型開発(従来型)
- 従来型:発注・納品・リリースというサイクル…回してる間に市場が逃げちゃう
- ホントにその市場必要なの?
- 仕様通りに作るのがミッションになっている場合もある。
- なかなか上手く行きません...
- ミッション・リスク分割型ビジネスとWF型開発(従来型)
- 従来型の問題=要求の劣化
- 全く使われない部分が存在
- ターンアラウンドが回る間にビジネス的に逃げられてしまう
- ゴールを一緒に。売れるものを作るのがゴールだよね
- ミッションリスク共有型ビジネスとagile型開発
- スクラム(scrum)
- 出荷可能:出せと言われれば出せる状態にしておく。
- 可視化
- チームの状況を共有(例:タスクカンバン等)
- 伝統的な製品開発
- 問題:known、解決:knownなら作れるでしょう?(ウォーターフォール的)
- フェーズ毎に進む。
- 進捗の単位:次のステップにすること
- Agile開発
- 中間生成物は進捗なの?
- 進捗の単位;動作する一行のコード
- 問題:known、解決:unknownな状態
- 製造業で起きたリーン革命
- 顧客に価値を届ける流れを見える化
- 無駄を省き、細く早く届ける。それを現場の人がやる。
- Producer Owner、あるいは顧客プロキシ
-
- 顧客から注文を受け生産開始、カンバンで管理し作り上げる
- 在庫の量を出来るだけ少なく。
- 建築業界,医療・患者の導線,スタバ等はリーンを取り入れている
- 顧客から注文を受け生産開始、カンバンで管理し作り上げる
- アジャイルはリーンの言葉で説明されることが多い。
- 在庫量が少ない/顧客に早く、細く
- 少しででも良いから早く!
- Lean Startup:Customer Devlelopment(顧客開発のプロセス)
- 使う人に来てもらって
- LeanはBoot Strapをやりたい。最初の一通を通して、細く育てていきたい。
- リーン:Agileの外側をカバーしている
- どこから来て/どこへ行くのか...
- リーンスタートアップ:サンフランシスコ文化である。
- Twitter/アトラシアン等々..
- 新しい文化を創る風土がある
- 例)映画『ソーシャルネットワーク』
ソーシャル・ネットワーク 【デラックス・コレクターズ・エディション】(2枚組) [DVD]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2011/05/25
- メディア: DVD
- 購入: 12人 クリック: 266回
- この商品を含むブログ (139件) を見る
- この映画では、主人公(ザッカーバーグ)は最初東側に居る(ハーバード)。
- 物語が進むと、来いと言われてサンフランシスコに行く。
- 『ホントにムードが変わる。』(by 平鍋さん)
- 失敗もたくさんある/成功もある。富の循環がある。
- 経験からどうやったら成功するか?(Eric riesさんの画を見ながら)
- リーンとは。
- 素早くサイクルをまわすこと
- 顧客にフォーカスすること
- スタートアップの意志決定に科学的考察・科学的手法を用いる
- 仮説検証型。※アジャイルもそうである。例)TDD
- 仮説検証型ループを持ち込みたい
- 書籍『アントレプレナーの教科書』が参考に。
- 作者: スティーブン・G・ブランク,渡邊哲,堤孝志
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2009/05/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 13人 クリック: 168回
- この商品を含むブログ (23件) を見る
-
- アントレプレナーの原則(4つあったがメモ取りきれず...)
- Pivotについて
- あらゆる所で使われ始めている。
- 製品を捨てて、戦略転換して、学びから新しい事業を始める
- 溜まった知識を使って別のビジネスを起こす
- プロダクトは重要だけど変える場合もある
- 学びから全く違うビジネスモデルに変えていく、戦略も変える。
- どこかでPivotを発生させなければならない。
- 成功した企業を見ると、ほとんどの企業はPivotしている
等々メモを書き連ねてみましたが、『リーンスタートアップ』に関しては平鍋さんがエントリされた以下のブログ記事がより詳細且つ分かり易いものとなっておりますのでご参照下さい。
- Lean Startup リーンスタートアップ解説(1):An Agile Way:ITmedia オルタナティブ・ブログ
- Lean Startup リーンスタートアップ解説(2):An Agile Way:ITmedia オルタナティブ・ブログ
また、今回参加されていたYoshihito Kuranuki(TwitterID:@kuranuki)さんの記事であったり、『Lean Startup Japan』の各種記事もご参考になるかと。
この辺はその他のリンクで読みやすそうな物を(自分用に)チョイス。
- リーン・スタートアップが機能しないワケ | Startup Dating (スタートアップ・デイティング)
- InfoQ: リーンスタートアップかアジャイル、またはリーンスタートアップとアジャイル
- リーンスタートアップはそんなに怪しくない……かも - capsctrldays(2011-07-05)
- リーンスタートアップまとめ - NAVER まとめ
上記サイトで展開されているスライドの中で幾つか代表的な物も挙げてみます。
- Eric Ries at Startup Lessons Learned sllconf 2011 - Japanese Translation
- View more presentations from Kenji Hiranabe
- 3分で分かるリーンスタートアップ
- View more presentations from Lean Startup Japan LLC
ディスカッション 20:15〜21:00
ひとしきりリーンスタートアップの解説が終わった後は、時間まで質疑応答、ディスカッションの時間
個人的にリーン(スタートアップ)に関する知識が無い上に理解も曖昧な部分があるので多分全部メモは取り切れてないかも…。メモ取れた部分の中で印象的だったものやキーワード的に引っ掛かったものを幾つかピックアップ。
- (Q).リーンUX、アジャイルUXとの違いは?
- リーン(ビジネスになるまで)
- エンドポイントがビジネスなのか、アジャイルなのか
- リーンUXはユーザ(実際に使う人)側の視点。使いやすい製品をどう作るか。
- (Q).お金の出方について
- (Q).細く始める、ってのが重要。→どこまで細くアイデアを出す方法・手段があるのか?
- (Q).リーンのループは出荷するまで?
- 出荷してからもです。
- パターンを捨てる=ABテスト、細かい決断を行い、片方を捨てて
- Pivot=回していくうちに市場が分かってくる
- 倉貫さんによるコメント
- 会社を辞めないとスタートアップ出来ないというのは間違い。
- 失敗の経験が出来る事が大事。
- ミュージシャンのリリースサイクルと一緒。何回か失敗しないと成功出来ない。
- 失敗をするときにどれだけリスクをかけなきゃ行けないか、またはかける必要が無いと判断出来るのか。
- スクラムからのイメージが上手く湧かない
以上、メモ終わり。
Togetterでは倉貫さんを始めリーン及びリーンスタートアップに携わっておられる方々の有益なつぶやきも投稿されていますので、是非ご参照頂ければと思います。
個人的には現場でアジャイル/スクラム未経験な状態で、社外勉強会に参加する事でその感覚を雰囲気だけでも味わっているのが現状ですが、アジャイル・スクラムのその先にある『リーン』の世界を垣間見ると、やはりまずは『リーン』云々の前に、アジャイル・スクラムをより近い場所で・より実践的なスキルを詰まねばならんな〜と痛感した次第でございます。リーンに関しては曖昧なイメージしかありませんでしたが、ある程度の概要・イメージを掴む事が出来、勉強の取っ掛かりと出来ただけでも今回の参加は収穫が有ったと思います。
平鍋さん、倉貫さん。そして会場ご提供頂いたVOYAGE GROUPの皆様方。貴重かつ有意義な場を作って頂きありがとうございました!
会の最後には株式会社VOYAGE GROUP様から2012年度カレンダーのプレゼントが。この手の物は幾つあっても便利でありがたいものですね。職場・自宅のいずれかで使わせてもらおうと思います。