DevLOVE2012 Day1 Vol.3:エンジニアの未来 / まつもとゆきひろ氏 #devlove2012 #devlove2012a


2012/12/15(土) 14:00 - 14:50
エンジニアの未来

オープンソース、クラウド、グローバル化。

ITエンジニアをとりまく環境はものすごい勢いで変化しています。

このように変化の速い環境でITエンジニアがどのように生き残っていくのか
「Rubyのまつもと」が生存戦略を語ります。
  • 思わぬ影響力・高まるハードル…。
  • 今日は『エンジニアの未来』について語ります。
    • がしかし、まつもとに聞いていいのか?
      • 不適格な理由
        • 顧客向けシステムを開発した事が無い
        • ペアプログラミングをしたことがない:一度やったが疲れて二度とやるもんか、と。
        • 他の人より経験が少ない:言語を作ることについては他の誰よりも自信があるけれどw
        • 変人:考えがどうも人とズレている。もともとプログラミング言語を作ろうというのからしておかしい。
        • まぁ、頑張るしか無い。
テクノロジートレンド
  • ムーアの法則
  • 性能向上
    • スーパーコンピュータの性能。
  • 容量増大
    • フロッピー:片面320kb、一生使い切れないかも知れない!→んなこたーない
  • 価格低下
    • 実はパソコンの定価そのものは変わってない。
    • その当時のパソコンの値段そのものはそんなでもないが、性能がその分良くなっている。
  • 大衆普及
    • 最近はパソコン室もある。小学校に某F社のパソコンがw
    • パソコンの使われ方が変わって来ている。
      • 子供はYoutube見て笑っている。特殊な方法でUPされた動画を見ている
      • レポートをWikipediaから...(以下自粛
  • 要求増大
    • 何かをするためにはコンピュータに作業させないとならん
    • ただ、誰かがソフトは開発しなければならない。
  • 安く・早く・うまいソフトウェア開発が求められている
テクノロジー予測

ムーアの法則を活用。

  • 1.性能
    • コンピュータ性能で生産性を買う
    • 簡潔な表現
    • 抽象化
      • 人間の使える大きな武器
      • 抽象度の高い言語を。
        • 抽象化を行うことで高度な事ができるようになる。
        • ソフトウェアに新たなレイヤーを加える→パフォーマンスが落ちる。
        • 抽象度は高くないほうが(コンピュータの性能を落とす事になるので)
        • この計算機の時間は、血の一滴。
        • 机上デバッグという言葉が死語になりつつある。
      • 言語インタフェース
        • 言語ニア・イコールインタフェース
        • Twitter、一番最初はRubyだった。早くビジネスに載せるのが重要だった。
          • でも、これが未来だ!と思った人は居るか?
          • 後にScalaに置き換えた。
  • 2.台数
    • 『世界には5台で十分』と過去に言った人が居た。
      • 当時は人間がやる作業はこれでまかなえたらしい。しかし現在は当然ながらそうではない。
    • 『PCには640KB以上で十分』びるげいつ
      • **で十分、***は超えないというのは気をつけろ。
      • コアの活用
      • ソフトの対応
        • 10年前のRubyを引っ張りだしてきてコンパイルしたら動いた。
          • 昔は時間掛かったが、今は数秒で!
        • CPUが活用出来るアーキテクチャだと効果的だけど、
      • マルチコア対応フレームワーク
      • 抽象度の高いマルチコア対応
      • WWW(World Wide Web)
      • Actorモデル
      • 参照透過性と遅延評価
業界予測
  • SIの衰退
    • 締め切りのある商売、無理が出て来た。
    • 諸々無理のある体制。(ことばを濁すまつもとさん
    • 特許庁の55億プロジェクト、可愛いもんですね。(途中で止まって良かった)
    • ソフトウェアの勃興
    • ソフト開発への理解
      • しかし、IT理解が全くない人が経営を行うのは危険なのではないか?
      • ITは経営を左右する要因に。
    • CS(Computer Science)の地位向上
エンジニアの未来
  • 日本(人)の強み?/まぁ日本にもコミュ障な人とか居るわけで...
  • 日本人共通の弱点:日本語を使っている。
    • 祝福と呪い…ITに関しての日本語
    • マレーシアでのお話…マレーシアでマレーシア人に対する教育は英語で行われていた。
    • 一方、日本以外で日本語を使っている人は殆ど居ない。2%?
    • 言語の壁…英語を使うITビジネスに於いて、日本語
    • 閉じた文化、閉じた商習慣
      • 『逆に考えるんだ』
        • 乗り越えられればチャンスだと
        • 心の壁(ATフィールド)
        • 英語公用語化…誰もが無理だと思った(Project X風)
        • 出来ない理由は幾らでもある
        • やらない理由も幾らでもある
        • やりたくない理由も...
      • 発想力
        • 三木谷さんと同世代のまつもとさん
        • あの時点では誰もが間違ってると思ってた。
      • 貫徹力
        • ほぼ8割9割が700点以上を取っている
        • 外国人の入社も多い
        • 英語で話すミーティングが格段に増えた
        • ※やりぬくことは大事。
  • イノベーションのためには
    • 実行力が必要
    • 実現力/貫徹力/モチベーション/喜び、自由...
    • 子供の頃のように、根拠のない自信を持ってもらいたい。
    • そのために、信念を持って行動してほしい。
    • 有名にならないといけない。
    • 自分との対話
    • 社会常識を疑う
      • 出る杭は打たれるな社会
      • 心の壁を破って欲しい。
    • 最初の一歩を踏み出そう。
    • Enjoy Your Life! Happy Hacking! Thank You!

最後に軽く質疑応答。

  • [Q].自分のしごとを続けながらもこういうことは可能か?
    • [A].可能。仕事をしているはずの時間でRubyを作ってましたw
  • [Q].10年、長い。Rubyを育てるモチベーションはどこから来たのか。
    • [A].成果を出すまでには長い時間が掛かったが、コミュニティ等ができた事で助かった・楽になった部分も多い。


まつもとさんは以前デブサミで講演を拝聴して以来ですが、こんなに目の前でお姿を拝見出来るとは…いやぁこれだけでも来た甲斐がありましたね。そしてやはり英語は重要なポイントを占めていると改めて実感。色々やらなければいけない事は多いですね。(※講演終了後は記念写真撮影の人の輪がしばらく絶えませんでした。)