Enterprise User eXperience Design - ユーザー中心設計の実践 - に参加してきた #devlove
- Enterprise User eXperience Design - ユーザー中心設計の実践 - - DevLOVE
- 2012/11/08 Enterprise User eXperience Design - ユーザー中心設計の実践 - #devlove - Togetter
(写真:会の冒頭、アイスブレイクな会話で会場を和ませる@papanda氏)
当初参加申込の勢いが結構凄くてあっさりキャンセル待ち状態になってしまってたんですが、日が近づくに連れて参加枠に入り込む事が出来たのでこの日参加して来ました。
開催会場は株式会社ぐるなび@有楽町。お仕事終了〜会場来場まで慌ただしい時間が続いていたので地理的にはあんま良くわからない状態で来てしまったw
予定時刻から10分程遅れて本編開始。
(※この日は…というか数日前から微妙に体調悪く、この日も時折咳き込みながらの拝聴となってしまいました。併せてメモもそこまで集中して取り切れていなかったので若干ざっくり目なレポートになってると思われます。その辺御了承くださいまし。m(_ _)m)
ユーザ中心設計(UCD)のススメ 19:40 - 20:20
- 有家正博氏(HCD-Net認定 人間中心設計専門家)
ユーザビリティを考慮したWebシステム開発について、業界動向や現状をまじえて、 現在取り組んでいる、UCDプロセスについてご紹介します。 また、ユーザビリティ&デザインセンター発足までの生い立ちを交えながら体制、支援範囲、 役割や、実際にどのような改善支援を行ったのかをご紹介いたします。
参考資料(PDF)はこちら。
- 自己紹介
市場動向、顧客の状況
ユーザビリティとユーザーエクスペリエンス
- 歴史
- 1950〜1980年
- コンピュータの出現から普及の時代
- UI=MMI(マン・マシン・インタフェース)
- 1980〜2000年
- UI&ユーザビリティの時代
- インターネットの普及
- ドナルド・ノーマン - Wikipedia
- 1950〜1980年
誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
- 作者: ドナルド・A.ノーマン,D.A.ノーマン,野島久雄
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 1990/02/01
- メディア: 単行本
- 購入: 37人 クリック: 945回
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ユーザビリティ・エンジニアリング・プロセスのご紹介
- ユーザビリティ・エンジニアリング・プロセスとは?
- ユーザーインタフェースを設計・開発する際に要件を満たす為に必要となる開発手法。
- 特徴
- ユーザー中心設計(UCD:User-Centered Design)に従ったUI設計手法の取り組み
- Web UX5階層モデルに分けたデザイン
- ウェブ戦略としての「ユーザーエクスペリエンス」―5つの段階で考えるユーザー中心デザイン/Jesse James Garrett: DESIGN IT! w/LOVE
- UCD(ユーザ中心設計)とは?
- 製品を利用する人にとって使いやすく魅力的なシステムや商品をデザインするための手法
- UXプロセスとタスク
- Webサイト、一見すると一枚の絵ですが…→実は骨格・構造・要件・戦略があって出来ている。
- "The Element of User experience"
- タスクプロセスのサイクル
- 1.現状調査 フィールド調査、インタビュー等
- 2.現状分析 ユーザ分析、行動分析
- 3.ペルソナ作成
- 4.要件抽出
- 5.プロトタイピング
- 6.評価
ユーザビリティデザインセンターのご紹介
ユーザビリティ支援組織設立までの歴史
- 生い立ち
- きっかけは?
- 某自動車会社へのデザイン部門
- Unified Designへの取り組み
- デザイン専門部隊による『使いやすさ』の研究
- システム開発にUを配慮したUI設計が必要なのでは?
- 疑問が幾つか…
- 基本に戻ってみよう
- 調査すると、少しずつ答えが見えてきた。
- 次のステップ
- ユーザビリティ・エンジニアリング・プロセス
- 最も大きい課題
- ソフトウェア・エンジニアリングプロセスの中にユーザビリティ・エンジニアリング・プロセスをどのように実行するべきなのか?
- どこを探しても、明確な方法が見つからない…。
- ソフトウェア・エンジニアリングプロセスの中にユーザビリティ・エンジニアリング・プロセスをどのように実行するべきなのか?
- 従来の開発の進め方から探っていった。
- 要件定義, 論理設計...
- …プロトタイプ、作ってない?→プログラムが出来た後に見せていた。
- 『違うよ』と言われる事も多く、そうすると開発フェーズが伸びる事態に。
- 要件定義, 論理設計...
- 新しいユーザ・インタフェース(UI)開発の進め方
- 要件定義のフェーズを伸ばして対応。
- ※一部施行、現場全てがこうなっているというわけでは無いらしい。
- そして現在
- ユーザビリティ→UX
- UXの実現に向けて:ユーザ中心のモノ作りと表現豊かなUIの提供が不可欠。
適用事例のご紹介
- (1).技術者向け社内ポータル:誰向けのシステムか分からない。
- →開発者視点のメニュー構成で再構築
- 満足度:30% → 70%に向上。
- (3).TRADEBASE for FX UIリニューアル支援
- 取引に必要な情報が常に見えない。→常に見えるように、メニュー改善、項目判断をUIでナビ
- (4).金融社内業務 UI改善
- 帳票イメージをそのまま入力画面に!
- →業務フローに応じた入力構成、及びアコーディオン機能を使って必要な情報を最大限表示可能に
- (6).スマフォ向け最適化サイト作成支援
少々休憩の後、そのまま後半戦へ。
UCDの実践 20:20 - 21:00
- 小林誠氏(HCD-Net認定 人間中心設計専門家)
ユーザビリティ&デザインセンターが掲げるUCD、支援内容を実際の開発プロジェクトを 実例に紹介します
- 後半は実際にUCDをどうやって回したのか、事例の紹介を。
- UXとは:
- 製品やサービスを利用することによってユーザが体感する有意義な体験の事。
- ↓・機能がある(Utility)…使いづらい。使えない。機能は満たされているけど…
- ↓・使い易い(usability)…やりたい事が迷わずに出来た。探したい情報がすぐ見つかった。特に不満無く使えた。
- ↓・嬉しい・楽しい(UX)…もっと使いたい!また使いたい!友達に勧めたい!(使うことで得られる有意義な体験)
- 製品やサービスを利用することによってユーザが体感する有意義な体験の事。
- UXとは:
- UXの例:面白い、楽しいだけでなく、ビジネス上の目標も達成。
- iPhone
- Piano Stairs:踏むと音が鳴る。
- The World's Deepest Bin:7秒位効果音が鳴る。
- UXを形作る要素
- UXのハニカム(蜂の巣)構造
- UX実現のためには…
UI改善案件における事例紹介(先述の株取引システム)
事例紹介続き:ユーザ中心設計の適用
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- [準備]
- 事前打ち合わせ
- 危機感を煽り、ビジュアルデザイン改善を促す。操作性改善、検索性向上も。
- 業務知識の習得
- 主管部隊からの業務レクチャ、FXの入門書による業務知識の習得
- 事前打ち合わせ
- [準備]
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- [ユーザ調査・分析]
- 誰が何をどのように使うのか?ユーザの特性や利用状況を知る
- ※色々な人に対して使い易いシステムが良いよね、という意見。要望。
- →我々が目指すのはそこではない。万人の要求を満たすオールマイティなUは存在しない
- 実在するFX取引ユーザの特性や利用状況の情報収集が不可欠
- 1.具体的なFXユーザの情報を収集
- 2.ユーザやユーザ行動のモデリング(抽象化)
- 実在するFX取引ユーザの特性や利用状況の情報収集が不可欠
- [ユーザ調査・分析]
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- [ペルソナ・シナリオ法]
- ペルソナ:
- シナリオとは
- ペルソナ・シナリオ法とは
- ペルソナシナリオとあくた・ユースケース
- ペルソナ作成
- [ペルソナ・シナリオ法]
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- シナリオ作成
- シナリオを描くことで、ユーザの操作やニーズが具体的に見えてくる。
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- [UI要求の抽出]
- シナリオからユーザの操作タスクやユーザんUI要望を抽出
- 現行評価で検出した課題の改善策も統合し、UI要求として一覧化
- [UI要求の抽出]
Excelプロトタイピング ―表計算ソフトで共有するデザインコンセプト・設計・アイデア
- 作者: Nevin Berger,Michael Arent,Jonathan Arnowitz,Fred Sampson,日向あおい
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2010/03/13
- メディア: 大型本
- 購入: 1人 クリック: 90回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
- まとめ。
当初21:00から参加者間でのダイアログの予定だったのですが、時間の都合でダイアログは無しにw
21:30を過ぎた辺りから幾つか質疑応答がなされ、そのままお開きとなりました。
今回、割と『ユーザーエクスペリエンス』というキーワードで参加に名乗りを挙げた節もあったのですが、いまいちUXの何たるかをちゃんと学んでいない(状態で臨んだ)、若しくは何らかの実践を行なっていないままの状態ではあったので、これまでのUX関連勉強会で得られた知識量や深さとそんなに変わらなかったのかな〜、という印象。
やっぱり只でさえ定性・定量判断が難しい『ユーザーエクスペリエンス』という分野、仕事でも素振りでも何でも良いので書籍を熟読した上で実践してみない事には自分の力にならないな〜と痛感した次第であります。今回の発表の様に、取り入れて実践する事で良い効果が得られているのはデータが実証していますし、これからのモノ作りのお仕事にはより必要不可欠なものになって行くんでしょうね。やっぱこの分野も実践あるのみ、だ。
会場ご提供頂いた株式会社ぐるなび関係者の皆様、講演者御二方、DevLOVEスタッフ及び参加者の皆様、ありがとうございました!